家具の修理実績 | 40年以上前のエイトチェア・3108(フリッツハンセン製・通称リリー)の塗装修理 | 東京 荒川区の和光自動車鈑金

東京都荒川区の車のボディ修理専門店です.東京23区を中心に,車の擦り傷・ヘコミ修理・事故車の修復,保険での修理にも対応します

ホーム__|__修理実績__|__Q&A__|__和光自動車の評判__|__案内地図

wako-car.co.jp

ホーム >> このような車を直しています >> 家具の修理例紹介 >> ●家具・3
 
 
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製・通称リリー)の塗装修理 The lily (Arne Jacobsen, FritzHansen) 

 エイト・チェア(通称リリー)の塗装修理です。
 デンマークのフリッツハンセン社の椅子です。
 椅子の型番は、「3108」。
 一見、セブンチェアに似てる感じがしますが、
 座面がかなり違います。この「エイトチェア」
 のほうが、座面がより深い曲面になっています。
 
 下は、修理前の詳細。
 全体に塗装が劣化ぎみで黄変していて、
 表面にはヒビもあり、傷やエッジの欠けも
 多数ありました。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製) エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の修理前の背側の詳細
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の座面のヒビ エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の上側小口の傷
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の座面裏のキャップ  お決まりの、座面裏のキャップの画像。
 この椅子の裏には、年式のラベル類は
 無かったのですが、裏のキャップには
 それらしき刻印がありました。
 Made IN Denmark の文字の横に
 「1979」という小さい数字が刻印されて
 いました。1979年に製造されたものかもれません。
 セブンチェア、アントチェアは、かなりの数を
 修理していますが、
 このキャップ自体のデザインも現在の
 フリッツハンセンのものとは刻印が違っている
 ようでした。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の修理を開始  悪くなっている塗装を研磨で落として
 いるところ。
 木目の目止めもあるので、大丈夫であるなら
 なるだけ元の色を残しておきたいところですが
 かなりの範囲の色が痛んでいて、
 色を落とさないわけにはいきませんでした・・・。
 下は、背もたれのエッジの詳細。
 積層された板の表の部分の木が
 劣化で痛んでいました。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の痛んだ塗装を研磨したところ エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の劣化しか木の層
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の座面の合わせライン  色を研磨して気が付いたのですが、
 表面の薄板が一枚ではなくて、左右で板を合わせて
 ありました。
 今まで何脚もフリッツハンセンの椅子を直しましたが
 このようなケースは初めてです。
 アコースティック・ギターなどは、ブックマッチといって、
 このように、右と左で合わせて表板と裏板を作ってい
 たりしますが・・・。
 座面のRが強いから、2枚にしたのかもしれません。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の背もたれのブックマッチ  背もたれの部分のブックマッチ部。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)に下地のプライマーを塗装  旧塗膜の研磨後に、木用プライマーをペイント。
 これにより、木目や、木の導管を抑えます。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)のプライマー塗装後の詳細  プライマー塗装後の詳細。

 木が劣化している部分には、下の画像のように
 プライマーを染み込ませて対応しました。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の劣化部にはプライマーを染み込ませた エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)のエッジにはプライマーをしみこませた
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)にパテ付け  プライマーの硬化後に、専用のパテで
 表面の歪み、エッジの欠けを修正しました。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の背側にもパテ付け  背もたれ側の画像。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)に付けたパテを研磨  パテの研磨後の画像。
 
 薄く黄色が残っているところは、歪みがあったか
 キズ、カケなどのあった箇所です。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の背側に付けたパテを研磨  背もたれ側の詳細。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)にサフェを塗装  最終の下地のサフェサーを塗ったところ。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)にサフェを塗装した  このまますぐにホワイトを塗れそうなくらい
 綺麗な下地ができました。
 この後、このサフェーサーを平滑に研磨し、
 本塗り塗装を行います。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)にサフェを塗装した背もたれの詳細 エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)にサフェを塗装した背側の詳細
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)にホワイトを塗装  塗りあがった、エイトチェア。
 この角度から見ると、座面のRの凄さが分かります。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の塗装セッティング  専用のジグ(?)の詳細。
 こうやってセッティングして、裏面まで
 一度に塗り上げました。
ペイントの終わったエイトチェア・3108(フリッツハンセン製)  下が木なので、急激な加熱は避け、
 遠くからぼんやり暖める感じで
 塗料を乾燥させました。
 
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)のキレイにペイントされた座面 綺麗に塗り上がったエイトチェア・3108(フリッツハンセン製)
完成したエイトチェア・3108(フリッツハンセン製)  完成したエイトチェア(リリー)。
 色は、現在のフリッツハンセンの色ナンバー
 「100番」で塗りました。
 お店によくある、白のアントチェア、セブンチェア
 と同じ「ホワイト」です。
 艶は微妙な艶消しで仕上げています。
 この角度からだと、座面の強い曲面が
 確認できます。
 今回修理した椅子は絶版になる前の初期のものです。
 当時の製作技術では、この座面の曲面を成形するのは
 かなり困難だったようで、製造した椅子の3/4が
 廃棄処分になってしまったそうです。
 今は、現在の技術で復刻した「エイトチェア」が
 フリッツハンセン社から販売されているようです。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)を背側から撮影  背もたれ側から撮影。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)の座面を撮影  色々な角度からの撮影。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)を右後ろから撮影 エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)を左から撮影





エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)をマスキング用紙でくるんだ  オマケ画像。
 お客様は遠方の方でしたので、完成後に
 宅急便でお送りしました。
 最初に、色を塗った部分が汚れないように、
 マスキング用のペーパーで囲いました。
 左下に巻いてあるのは「タッチペイント用のボトル」
 です。塗った色の余りを差し上げました。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)をプチプチで包んだ  色を塗った面を囲った後で、全体をプチプチで
 くるみました。
エイトチェア・3108(フリッツハンセン製)を段ボールに梱包  さらにダンボール箱に入れて梱包完了。
 この状態で発送しました。
 弊社は東京下町の板金屋です。腕のいい、
 上手な工場を目指して日々精進しています。




トップページへ | 修理のご相談はコチラ




有限会社 和光自動車鈑金
〒116-0011 東京都荒川区西尾久5丁目23−6
TEL 03-3800-7005 、 FAX 03-3800-4054


_W_ ~a~ ..k.. ~o~ - _C_ ~a~ ..r..
T o k y ~o~ - - -

Copyright c 1998〜2013
Wako Car Tokyo Allrights Reserved.